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冒険者ロアルドの日誌・絶雲の間・慶雲頂

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この冒険日記を書く前に、自戒するためまず一言書かせてもらう。最近、文章を書いた後、しばらくするとこの日記を失くしていることに気付く。ロアルドよ、こんな悪習は正さないといけない!

どれくらいの時間を費やし、こんな高いところまで登ったのか覚えていない。崖の緑には白い雲海が漂い、かつて自分がこの雲海のどこから山頂の「仙居」を眺めたのかが全く分からない。

この山頂では奇怪な形の松以外、生気を感じるものはほとんど見ない。たまに石薦が鳴きながら雲海へと急降下し姿を消すくらいだ。この上は伝説の仙人の家だが、行く前にまず支度をしないと。当面の問題はこないだ落ちて壊れた登山の装備だ、あとはいくつかの傷の処置。絶雲の間に来た時、一人の年寄りの農民が私に軟膏をくれた。使う時にちょっとしみるが、効果は抜群だ。

こんな高い山頂で夜を過ごすのは、あまり心地よくなかった。雲海の寒風が骨に染みるように吹き、テントの隙間から襲ってきて全く寝れない。篝火を灯してもすぐ消えるし。山頂の仙居に住んでいる仙人はこの風の寒さを感じるのだろうか、孤独を感じられるのだろうか?

一晩中眠れなかった、やっと月が海に沈む時がきた。カバンをチェックして、夜が明けたら山頂の仙居へ出発する。こんな高所で雨が降らなければいいが。


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